「電車でGO！」シリーズ第2弾は、高速で駅を通過したり雪の中を快走したりするほか、”定通”という新要素を加えてパワーアップした高速編。爆発的1480シリーズとしては2002年4月19日発売。

　収録路線は基本的に、北越急行ほくほく線・京浜東北線・秋田新幹線の3路線5種類である。
・初級　ほくほく線　快速　直江津〜うらがわら
・中級　秋田新幹線こまち　秋田〜大曲
・中級　京浜東北線　快速　品川〜上野
・上級　ほくほく線　快速　直江津〜六日町
・特級　秋田新幹線こまち　秋田〜大曲
　また、上の全種類をクリアすると、隠し路線の
・特級　ほくほく線特急はくたか　直江津〜六日町
を選択できるようになり、さらに特級の秋田新幹線こまちにおいて大曲で±0m停車すれば、ボーナスステージとして
・東北新幹線　盛岡〜新花巻
によるMAX245km/hの運転を楽しむことができる。

　本論文では、初代「電車でGO！」からパワーアップした部分を中心に考察していく。まず、新要素として”定通”が挙げられる。これは、通過駅に設定された通過予定時刻ピッタリに駅を通過することができればボーナスポイントを得ることができるというもの。1秒でもずれるとゲットできないため、かなり厳密な速度調整が必要だ。
　秋田新幹線こまちでは、セクション標識の設置された区間をマスコン投入なしで通過できればボーナスが加算されるので、これは確実に獲得しておこう。

　その他にも、「電車でGO！２高速編」では速度制限が大幅に強化され、難度を増している。攻略のためには、重要な速度制限箇所を覚えることが必要になるだろう。ほくほく線では、犀潟駅及び十日町手前の制限45、トンネル内にある信号所の制限60などに気をつけたい。京浜東北線では、品川〜田町にある高架の制限50、新橋駅進入時の制限60、東京駅手前の制限65に注意しよう。秋田新幹線では、駅を通過した後に制限90や80が現れることが多いのでしっかり確認しておこう。速度制限をマスターするまでは、ゲームの難易度設定をイージー（持ち時間90秒）にすると良いだろう。
　そして、今回は高速編ということで100km/h以上の速度で走行することが多く、そこへいきなり減速信号（制限70）が現れたら、減速が間に合わない可能性が高い。間に合ったとしても大幅な延着につながって命取りになりかねないので、クリアするには5秒以上の早通や早着は極力避けよう。また警笛標識には素早く反応するように心がけたい、10秒減点は痛いので。

　あと、全般的に見て、走行音は初代より大幅に改善されたと感じるし、画面構成も見やすくなったように思われる。しかし、初代「電車でGO！」に見られたトラック立ち往生アクシデントや保線作業員のボーナスが登場しなくなったのは残念である。UFO出現といった遊び心もなくなり、ゲームとしての面白さが やや後退した感は否めない。
　贅沢文句と言えばそれまでだが、路線数が基本的に3種類しかないのも物足りない気がする。その意味では、同じ爆発的1480シリーズで路線数が3倍ある「電車でGO！２ 高速編 3000番台」を購入する方が良いだろう。

　とは言え、秋田新幹線とほくほく線特急はくたかによる高速運転は結構楽しめる。特急はくたかでは日本に唯一存在する「GG信号」、つまり「高速進行」が面白い。「GG信号」とは緑色2灯が同時に点灯する信号のことで、130km/h以上で進行してよいことを意味する。秋田新幹線では、雪が降りしきる中の運転を堪能できる。これらを思う存分楽しんで1480円はやはり安い。今まで「電車でGO！２高速編」に縁がなかった人には是非ともオススメしたい作品である。

（C）UNBALANCE，TAITO CORPORATION
秋田新幹線こまちE3系
秋田〜大曲の8区間を運転するが、大曲までは一度も停車しないため、実質は1区間の路線と考えてよい。雪の中ではブレーキ性能が著しく低下するので、早めのブレーキングを心がけたい。

（C）UNBALANCE，TAITO CORPORATION
東北新幹線200系
特級の秋田新幹線こまちにおいて大曲で±0m停車すると、ボーナスステージとして東北新幹線を運転できる。MAX245km/hのスピード感を楽しもう！

（C）UNBALANCE，TAITO CORPORATION
ボーナスゲーム（信越本線EF63）
ノーコンティニューでゲームを進行していくと、特急「白山」と連結するゲームが出現。制限時間は15秒しかないが焦らなくても大丈夫。くれぐれも加速しすぎないように…。ところで連結成功のときに現れる釜飯はいったい何（笑）？